「霧芯館KJ法ワークショップ2014 作品・解説集」

  • 2015.09.28 Monday
  • 14:55

 

 昨年開催致しました「霧芯館 KJ法ワークショップ2014」の「作品・解説集」が完成の運びとなり、ようやく参加者のみなさまのもとへお届けできることになりました。


 

 今年のワークショップのテーマは「〈闇〉の居場所」ですが、昨年は「〈リアル〉の手触り」。

 毎年、〈現在〉の本質に迫ることができるようなテーマを設定してきたわけですが、この「〈リアル〉の手触り」において得られたKJ法図解と、それらに加えられた解説は、非常にスリリングなものとなっています。

〈リアル〉を問うことは、〈リアルでないもの〉を問うことでもあり、その両者のきわどい近似と分極の様相を繊細に感受し、〈現在〉という時代に生きる意味を問うことに他ならないからだとおもわれます。

 若者の感覚がヴァーチャルになっていていけない、もっと現実を直視すべきだ、といった観念的で凡庸な概括に終わってしまった図解は一つもありませんでした。

 いずれのチームの図解も、個人として作成された図解も、あやうい病理を超えるための新鮮で本質的な示唆に富んでいます。しかもそれらが、参加者の現場における一見ささやかな観察や事例や想いから汲み上げられて、夏・冬、二回のワークショップでの粘り強い作業の中で骨太な構造化へと導かれていることに、KJ法という方法の頼もしさを感じます。

 KJ法は、なによりも「観念性」を排してものごとの本質に迫るための方法です。

 誰もがひそやかに胸の内に蔵しているちょっとしたつぶやきのようなラベルが、図解完成の暁には底光りする〈志〉を明晰にするに至る、そのプロセスを他者と豊かに共有できる幸福感というものを、霧芯館のワークショップでは参加者のみなさまに深く味わっていただくことをいつも祈念して開催しております。

 そのささやかさと本質の深さとの振幅の大きさは、他では味わえないものであり、このような作業に熱く関わってくださる人々の居る場所から、〈現在〉を変容させてゆく〈波〉が確かに発生しているという想いを抱かずにはいられません。



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